あなたは「国際エレクトリック株に投資すべきか」と悩んだことはありませんか?結論、KOKUSAI ELECTRICは半導体製造装置メーカーとして世界トップクラスのシェアを持つ企業です。この記事を読むことで株価動向、業績分析、投資判断のポイントがわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
1.国際エレクトリック株とは?会社概要と事業内容

KOKUSAI ELECTRICの会社概要
株式会社KOKUSAI ELECTRICは東京都千代田区に本社を置く半導体製造装置メーカーです。
2018年6月に日立国際電気の成膜プロセスソリューション事業を分割する形で誕生し、2023年10月25日に東京証券取引所プライム市場に上場しました。
設立の経緯は複雑で、もともとは1949年設立の国際電気が前身となっています。
2000年に国際電気、日立電子、八木アンテナの3社が合併して日立国際電気となり、その後2018年に米国投資ファンドKKRの傘下企業として現在のKOKUSAI ELECTRICが独立しました。
本社は東京都千代田区丸の内にあり、主力の製造拠点は富山県富山市の富山事業所と砺波事業所です。
グローバルに事業を展開しており、アメリカ、ドイツ、中国、台湾、韓国、シンガポールなどに子会社を持ち、世界中の半導体メーカーに製品とサービスを提供しています。
半導体製造装置メーカーとしての位置づけ
KOKUSAI ELECTRICは世界の半導体製造装置メーカーの中で9位にランクインしており、日本企業の中では4位の実力を持っています。
特に成膜装置分野において高い存在感を示しており、バッチ式ALD(原子層堆積)装置では世界シェア約70%を誇ります。
半導体製造には前工程と後工程があり、KOKUSAI ELECTRICは前工程の中でも「成膜」と「トリートメント(膜質改善)」工程を軸に事業を展開しています。
成膜工程とはウェーハ上に薄い膜を形成するプロセスで、半導体の性能を左右する極めて重要な技術です。
競合としては東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREEN、日立ハイテク、DISCOなどの日本企業のほか、アプライド・マテリアルズやラムリサーチといった海外大手企業が挙げられます。
主要製品・技術の特徴
KOKUSAI ELECTRICの主力製品はバッチ成膜装置とトリートメントプロセス装置の2つです。
バッチ成膜装置は一度に数十枚以上のウェーハに成膜できる高生産性が特徴で、CVD(化学気相成長)装置やALD(原子層堆積)装置があります。
特にバッチALD技術は高品質な薄膜形成と高い生産性を両立できる点が評価されており、AI向け高性能半導体チップの製造に不可欠な技術となっています。
トリートメント装置は成膜後の膜質を改善するための装置で、プラズマや加熱により膜中の不純物を除去したり粒子を安定化させます。
低温環境での成膜需要が高まる中、成膜後に膜質を向上させる技術の重要性が増しており、KOKUSAI ELECTRICの独自プラズマ方式は段差がある部分でも均一に膜質改善できる点が強みです。
さらに装置販売後のアフターサービス事業も展開しており、メンテナンス、修理、部品販売、装置の移設・改造などを通じて安定的な収益を生み出しています。
競合他社との比較
半導体製造装置業界ではグローバル競争が激しく、各社が得意分野を持っています。
東京エレクトロンは塗布現像装置やエッチング装置で世界トップシェアを誇り、売上規模ではKOKUSAI ELECTRICを大きく上回ります。
アドバンテストは半導体テスター(検査装置)で世界シェア約50%を持ち、後工程装置に強みがあります。
SCREENは洗浄装置で高いシェアを持ち、DISCOは切断・研削装置で独自の地位を確立しています。
KOKUSAI ELECTRICの強みはバッチ式成膜装置という特定分野での圧倒的なシェアと技術力にあり、この分野では他社の追随を許さない競争優位性を持っています。
また顧客の約90%が海外企業という点も特徴的で、グローバル市場での信頼と実績を積み重ねてきた結果と言えるでしょう。
2.国際エレクトリック株の株価動向と最新情報

現在の株価と直近の推移
2024年12月下旬時点で、KOKUSAI ELECTRIC株は5,700円前後で推移しています。
2023年10月の上場時から株価は上昇トレンドを描いており、特に2024年12月22日には米大手証券会社の格付け引き上げを受けて一日で12%以上の急騰を記録しました。
上場直後の株価は3,000円台でしたが、その後AI関連半導体需要の拡大期待を背景に上昇を続けています。
ただし11月には業績下方修正を発表した際にストップ安となる場面もあり、短期的にはボラティリティの高い値動きが特徴です。
52週レンジは1,666円から6,135円と非常に広く、半導体市場のサイクルや個別材料に敏感に反応する銘柄と言えます。
PTS(時間外取引)でも活発に取引されており、投資家の関心の高さがうかがえます。
株価変動の要因分析
株価が上昇する主な要因としては、AI・データセンター向け半導体需要の拡大があります。
2024年12月の急騰は米証券会社がAIサーバー投資の回復を背景に目標株価を4,000円から5,800円へ大幅に引き上げたことが直接的なきっかけでした。
メモリメーカーやファウンドリ(受託製造)企業からの引き合いが強まっており、具体的な装置仕様の問い合わせが増えているとの評価です。
一方で下落要因としては業績の期ずれや下方修正があります。
2025年11月には2026年3月期通期予想を下方修正し、大型装置の販売が顧客側の工場建設スケジュールの都合で来期にずれ込むと発表しました。
また中間決算では売上高は増収だったものの、利益率の高い新規装置の比率低下と研究開発費の増加により営業利益が17.2%減少しました。
中国向け売上が約47%を占めるため、米中対立による半導体規制の影響も株価変動要因の一つとなっています。
アナリストによる目標株価と評価
2024年12月時点でのアナリストコンセンサス評価は「買い」となっています。
11人のアナリストのうち8人が買い推奨、2人が中立、1人が売り推奨としており、全体的に前向きな見方が優勢です。
平均目標株価は4,938円で、高値予想は5,800円、安値予想は3,700円と予想にはばらつきがあります。
米大手証券会社は「Equal-Weight(中立)」から「Overweight(強気買い)」へ格付けを引き上げ、同社のバッチALD技術の独占的地位を高く評価しました。
一方で2024年11月にはジェフリーズ証券が判断を引き下げたことで株価が一時ストップ安となるなど、アナリスト評価の変更が株価に大きな影響を与えています。
長期的な成長ポテンシャルを評価する声が多い一方、短期的な業績のブレや高いPER(株価収益率)を懸念する見方もあります。
株価チャートの見方とテクニカル分析
テクニカル指標を見ると、日足・週足・月足いずれも「強い買い」シグナルが点灯している状況です。
移動平均線は上昇トレンドを示しており、25日線、75日線、200日線がすべて右肩上がりに推移しています。
出来高も増加傾向にあり、特に材料が出た日には平時の数倍の売買が成立しています。
RSI(相対力指数)は70を超える場面もあり、短期的には買われすぎの水準に達していることもあるため、調整局面には注意が必要です。
ボリンジャーバンドの上限付近で推移することが多く、上昇トレンドが継続している一方で、急激な調整リスクも内包しています。
サポートラインは直近安値の4,000円付近、レジスタンスラインは過去最高値の6,135円付近と見られています。
3.業績・財務状況から見る投資価値

最新の業績発表内容
2026年3月期第1四半期(2025年4月〜6月)の業績は売上収益518億円(前年同期比20.6%減)、営業利益97億円(同45.6%減)と大幅な減収減益となりました。
中国向け大型案件の減少やAI関連需要の高まりに対する装置供給のタイミングが合わなかったことが主な要因です。
しかし中間決算(2025年4月〜9月)では売上収益1,172億円(前年同期比2.3%増)と回復し、増収に転じました。
営業利益は227億円(同17.2%減)と減益が続いていますが、これは将来の成長に向けた研究開発投資を積極的に行っている結果でもあります。
2024年11月には通期業績予想を下方修正し、売上収益を2,600億円から2,500億円へ、営業利益を540億円から470億円へ引き下げました。
ただし配当予想は年36円で据え置かれており、株主還元に対する姿勢は維持されています。
売上高・営業利益の推移
過去3年間の売上高推移を見ると、2023年3月期は約2,200億円、2024年3月期は約2,400億円、2025年3月期は約2,600億円(会社予想)と成長傾向にあります。
営業利益も2023年3月期が約400億円、2024年3月期が約500億円と増加してきましたが、2026年3月期は一時的に減益予想となっています。
売上構成比では装置ビジネスが約70%、サービスが約30%を占めており、装置販売の変動がそのまま業績に影響します。
地域別では中国が約47%と最大の市場で、次いで台湾、韓国、アメリカと続きます。
四半期ごとの業績にはばらつきがあり、大型装置の納入タイミングによって売上が大きく変動する特性があります。
そのため単一四半期の結果だけでなく、通期や複数年での傾向を見ることが重要です。
財務指標(PER・PBR・ROE等)の分析
2024年12月時点の主要財務指標は以下の通りです。
PER(株価収益率)は約19倍で、半導体製造装置業界の平均と比べてやや高めの水準です。
PBR(株価純資産倍率)は約3.5倍と高く、市場が同社の成長性と技術力を高く評価していることを示しています。
ROE(自己資本利益率)は約18%と優良水準にあり、株主資本を効率的に活用して利益を生み出していることがわかります。
ROA(総資産利益率)は約10%で、保有資産全体を使った収益性も良好です。
自己資本比率は50%以上を維持しており、財務基盤は健全と言えます。
負債比率も適切な水準にあり、過度な借入に依存していない安定した財務構造です。
営業キャッシュフローはプラスを維持しており、本業での現金創出能力も確認できます。
配当金と配当利回りの実績
KOKUSAI ELECTRICは年2回(中間・期末)の配当を実施しています。
2025年3月期の配当実績は年間36円(中間18円、期末18円)でした。
2026年3月期も年間36円の配当予想を据え置いており、業績下方修正にもかかわらず配当は維持する方針を示しています。
株価5,700円ベースでの配当利回りは約0.63%となり、高配当とは言えない水準です。
配当性向は約24%と比較的低く、利益の多くを成長投資や内部留保に回していることがわかります。
株主資本配当率(DOE)は約4.5%で、自己資本に対する配当の比率も適切な範囲です。
今後は業績の拡大に伴い増配の可能性もあり、連続増配を実現できるかが株主にとっての注目ポイントとなります。
今後の業績見通しと成長性
中長期的な成長ドライバーとして、AI・データセンター需要の拡大が挙げられます。
AIチップの高性能化には微細化・3D構造化が不可欠で、KOKUSAI ELECTRICのバッチALD技術がそのキーテクノロジーとなります。
メモリ市場ではDRAMとNAND型フラッシュメモリの需要が堅調で、特に高性能メモリ向けの成膜装置需要が期待されます。
TSMCなどのファウンドリ企業も先端プロセスへの投資を継続しており、成膜装置市場全体の拡大が見込まれます。
短期的には装置販売の期ずれや中国市場の不透明感がありますが、会社側は来期以降の回復に自信を示しています。
研究開発投資を積極的に行っており、次世代技術への対応を進めていることも成長性を支える要因です。
半導体市場は2025年以降も年平均5〜10%程度の成長が予想されており、KOKUSAI ELECTRICもこの成長の恩恵を受けると期待されます。
4.国際エレクトリック株への投資判断とリスク

買い時・売り時の見極め方
買い時のシグナルとしては、半導体市場全体の回復局面や大型受注の発表が挙げられます。
アナリストによる目標株価の引き上げや格付けのアップグレードも買いのきっかけとなることが多いです。
株価が4,000円台まで調整した場合は、長期投資家にとって押し目買いのチャンスと捉えることもできます。
四半期決算で装置販売の回復が確認できたタイミングも良好な買い時と言えるでしょう。
売り時としては、PERが30倍を超えるなど割高感が強まった場合や、業績下方修正が発表された直後が考えられます。
米中対立の激化や半導体規制の強化など地政学リスクが顕在化した場合も、一旦利益確定を検討するタイミングです。
テクニカル的には主要移動平均線を下回った場合や、出来高を伴った急落があった場合は売りシグナルとなります。
半導体業界の市場環境と影響
半導体業界は典型的なシリクリカル(景気循環)産業で、好況と不況のサイクルを繰り返します。
2024年はAI需要の拡大により半導体市場全体が回復局面に入っていますが、2025年以降の持続性には不確実性もあります。
メモリ市場は在庫調整が進み、価格も底打ち感が出てきており、設備投資の再開が期待されています。
ロジック半導体では先端プロセス(3nm、2nm)への投資が活発で、KOKUSAI ELECTRICの技術が必要とされる領域です。
地政学的要因として米中対立による半導体規制が継続しており、中国向けビジネスには不透明感が残ります。
台湾有事リスクや韓国の政治情勢なども、アジア市場での事業展開に影響を与える可能性があります。
為替レートの変動も業績に影響し、円安は輸出企業にとって追い風となりますが、円高局面では逆風となります。
投資する際の注意点とリスク要因
最大のリスクは中国市場への高い依存度です。
売上の約47%が中国向けであり、米国による対中半導体規制の強化は直接的な業績悪化要因となります。
過去には米アプライド・マテリアルズとの経営統合が中国当局の承認を得られず破談になった経緯もあり、地政学リスクは常に意識する必要があります。
業績の変動が大きく、四半期ごとに大きく振れる可能性があることも留意点です。
大型装置の納入タイミングのずれが業績予想の修正につながりやすく、株価のボラティリティが高くなります。
半導体市場全体の調整局面では装置投資が急減するため、市場サイクルの影響を受けやすい事業構造です。
技術の陳腐化リスクもあり、競合他社が革新的な技術を開発した場合、市場シェアを失う可能性があります。
PER19倍という評価は成長期待を織り込んでおり、期待が裏切られた場合の株価下落リスクは大きいと言えます。
長期投資・短期投資それぞれの戦略
長期投資の視点では、AI・IoT・自動運転など構造的成長分野での半導体需要拡大が追い風となります。
KOKUSAI ELECTRICのバッチALD技術は今後も重要性が増すと予想され、技術的優位性を活かした成長が期待できます。
3〜5年の投資期間で考えるなら、短期的な業績変動に一喜一憂せず保有を継続する戦略が有効でしょう。
配当も安定して支払われており、インカムゲインを得ながら株価上昇を待つことができます。
積立投資で時間分散を図りながら株数を増やしていく方法も、ボラティリティの高い銘柄には適しています。
短期投資では決算発表やアナリストレポート発表のタイミングを狙ったトレードが考えられます。
業績サプライズやレーティング変更による急騰・急落を利益機会と捉え、テクニカル指標を活用した売買が有効です。
出来高の多い日を狙って数日から数週間の保有期間で利益確定を目指すスイングトレードも選択肢となります。
まとめ
- KOKUSAI ELECTRICは半導体製造装置メーカーとして世界9位、バッチALD装置で世界シェア約70%を持つ
- 2023年10月に東証プライム市場に上場し、2024年12月には株価が5,700円前後で推移している
- AI・データセンター向け半導体需要の拡大が株価上昇の主要因となっている
- 2026年3月期は一時的に減益予想だが、研究開発投資を積極化し将来成長に備えている
- アナリストコンセンサスは「買い」で平均目標株価は4,938円、高値予想は5,800円
- 配当は年36円で利回り約0.63%、業績下方修正時も配当は維持する方針
- 財務指標は良好でPER約19倍、PBR約3.5倍、ROE約18%と健全な水準
- 最大のリスクは中国市場への高依存度(約47%)で米中対立による規制強化の影響を受けやすい
- 長期投資では構造的成長を見据えた保有、短期投資では材料発表を狙ったトレードが有効
- 半導体市場のサイクルや地政学リスクを理解した上で投資判断することが重要
半導体業界は今後も成長が期待される分野です。KOKUSAI ELECTRIC株への投資を検討する際は、自身の投資スタイルとリスク許容度に合わせて慎重に判断してください。長期的視点を持ちながら、短期的な変動にも柔軟に対応していくことが成功への鍵となるでしょう。
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